「筑波山」から「霧筑波」茨城県で生きる酒(5峰目)
涸沢行きがひと月後に迫っていて、いろいろなことを検討しているのですが、とりあえず一番重要な靴の確認ということで、近場の百名山「筑波山」に行ってきました。
できれば1000m級の両神山に行きたかったのですが、変わった動きをする台風のために予定の変更を余儀なくされました。
これまで、マムートのミッドカットのトレッキングシューズを履いていたのですが、3000m級に登るにはやはりハイカットでなければということを聞き、それまでの靴選びの反省をもとに日本製のキャラバンが出しているグランドキングGK8Xを購入。家の周りを少し歩いていましたが、やはり山にいかないといけないということで筑波山に行ったというわけです。
標高877メートルと百名山では一番低い筑波山には男体山と女体山と山頂が二つあって、いくつか登山ルートがありますが、もっとも直登でキツめな御幸ヶ原コースを選びました。こちらだと標高871メートルの男体山が頂上となります。靴の効果を確かめるためわざと岩のあるところを通ったりして、約90分ほどで男体山頂に到着しました。
山頂手前にある御幸ヶ原にはケーブルカーの駅があって、売店、トイレと至れり尽くせりです。なので、ここで何回も登ってスキルを磨く人も多いようです。この御幸ヶ原の反対側に行くと女体山頂に到着です。ミニ縦走な感じですね。一等三角点はこちらのほうにあって、山頂表示のモニュメント?も立派です。
女体山にある筑波山神社の奥宮には人が常駐していて、お守りなどを売っています。それはともかく、黒い雲が迫ってきていたので、早々に下山です。女体山から降りるのは白雲橋コースです。ちょっと大回りな感じで、終点の筑波山神社まで約2時間の道のりとなりました。
結果は最高でした。足は痛くならないし、靴の中で足がずれることもありません。下りも快適で、若干筋肉痛な感じはありますが、さほどではないので、奥穂高岳への期待がふくらみます。
霧筑波を買いに浦里酒造店へ
そして、今回の筑波山にはもう一つ目的がありました。茨城県には数多くの日本酒蔵がありますが、そのなかの「霧筑波」の購入です。筑波山から車で20分くらいでしょうか。HPで見た住所を入力して出発です。
見渡す限り田んぼ、または芝生を育てていたりといった環境の中、ちょっと家が林立している街並に到着するとありました浦里酒造店。付近の電信柱には「霧筑波」の看板がとても多く付けられていました。
浦里酒造店の入り口にある樽と杉玉がいい感じです。
営業中との看板に安心しながら、こじんまりとした店舗に入ると、ひととおりの日本酒ラインナップが冷蔵庫に収められています。私の狙いは「うすにごり」でしたので、わき目もふらずに購入です。一升瓶で2350円。なんと財布にやさしいお酒でしょう。
実はこの「うすにごり」、年末から正月にかけて出荷された「初搾り」を冷蔵保存していたもので、6月から「うすにごり」と名称を変え、さらに時間を置くと「波留起多里(はるきたり)」と出世魚のように名前を変えていく日本酒です。下妻市の篤農家、国府田房雄氏と石島和美氏と契約栽培した五百万石で醸しています。
購入時は冷えていたものの、家に着くころには温度が上がってしまっていたので、その状態で最初の一杯を飲んでみました。酒粕の風味と味が強くでて、これまであまり飲んだことのない味わいでした。甘くない甘酒のテイストです。そして、いつものように四合瓶に移してきちんと冷蔵保存してから味わいますと、酒粕の風味はなくなり、うすにごりの飲みやすさが登場しました。一般的に、うすにごりは比較的甘かったりフルーツ香があったりしますが、これにはそれがなく、サッパリしていて香りも邪魔しないので、食中酒としても十分イケるうすにごりです。コスパ的にも十分当たりの一本でした。
霧筑波は生産量が少ないため、東京ではなかなか見られませんが、見かけることがあったら試してみてほしい銘柄です。