尾瀬夜行2355

今回は、ちょうど昨年の今頃(7月末)に行った尾瀬紀行です。本当は尾瀬にある日本百名山のひとつ「燧ヶ岳」を目指していたのですが、雨のため尾瀬ヶ原を散策して終了の旅でした。もちろん酒もひとつの楽しみですので、電車です。

まず尾瀬に最も早く着く東武鉄道の「尾瀬夜行2355」に乗り込みました。小雨の予報でしたが、そのときはまだ降っていなかったので、こんなことになるとは予想もしませんでした。昨年はリクライニングのない車両で、あまり眠れませんでしたが、今年から使用車両が特急リバティになっているので快適に眠れると思います。

高山植物のニッコウキスゲが満開という情報でしたので、車内は老若男女問わずほぼ満席。若干出発時間が遅れましたが、尾瀬に出発です。

早朝、3時30分に会津高原尾瀬口駅に到着、尾瀬の登山口に向かうバスが来るまで列車内で仮眠し、バス到着のアナウンスで駅を出ます。その時も霧雨のような感じだったので、これなら大丈夫と思っていました。

尾瀬口駅から向かう尾瀬の登山口は「御池」「沼山峠」の2つです。終点の沼山峠まではバスで2時間ほどかかります。バスに乗り込み、いざ沼山峠ということでバスの中でも仮眠していたところ、車体に当たる激しい雨の音に目が覚めました。

豪雨の中、沼山峠に到着

夜が明け始めて外が見えるようになると地面をたたきつける豪雨状態。沼山峠のビジターセンターでレインウェアを着て、軽く朝食を取りながら様子を見ていましたが雨がやむ気配はありません。しかたなく雨中を出発し、大江湿原に向かいます。

大江湿原をしばらく歩くと、尾瀬沼ビジターセンターに着く手前のところにニッコウキスゲの群落がありました。 雨のため花びらの開きが悪く、一つひとつが小さめになっていますが、肉眼で遠くから見ると黄色いじゅうたんのように見えました。

大江湿原から尾瀬沼を望む。右には有名な三本カラマツ。ニッコウキスゲはこんな感じの花。

燧ヶ岳を断念

尾瀬沼ビジターセンターで休憩し、雨の様子を見ましたが、なかなか弱まってくれません。本来はここから尾瀬沼のまわりを少し歩いた後、「燧ケ岳」の登山道に入っていくのですが、そこまで行ってみると登山道はぐちゃぐちゃで水が溜まっており、危険なため断念しました。

そこでそのまま尾瀬沼の周りを歩くことにし、尾瀬沼ビジターセンターからちょうど反対側にある沼尻まで行って引き返すことに。沼山峠を出発してからここまで3時間半。ここで折り返せば14時50分のバスに乗れますので、来た時と同じコースをたどって戻ります。小雨になったり強くなったりを繰り返し、沼山峠に着いたのは13時。沼山峠にいたバス会社の人から、御池の登山口まで行くシャトルバスがあることと、そこには「御池ロッジ」という山小屋があって日帰り入浴もできると教えてもらい、その通りに行動し、さっぱりして再び尾瀬口駅に到着しました。「御池ロッジ」には再びうかがうことになるのですが、それはまた別の項で。

尾瀬の酒

特急「リバティ」号の出発まで1時間強あったので、駅にある「憩の家」で腹ごしらえです。そこは食堂とともに土産物も売っているところで、地酒が数種置いてありました。

私が選んだのは国権酒造のワンカップ、「尾瀬」と「会津」です。尾瀬は群馬県と福島県にまたがりますが、この駅は福島県にあるので、福島の酒が置いてあるのでしょう。

「尾瀬」は本醸造で270円、「会津」は純米なので330円。ワンカップはリーズナブルで助かりますね。両方ともスッキリ系の味わいで、一緒に注文したラーメンにも合います。

あれこれしているうちに電車の時間になり、ホームで新型特急「リバティ」を待ちます。3両編成ですが、座席間隔はゆったりとしていて、新車の匂いがしました。これに乗って鬼怒川温泉やら川地温泉に行くのも楽しいですね。

本来の目的は果たせませんでしたが、これはこれで美味しい経験になりました。

おまけで、ひいきの店で飲んだ「尾瀬の雪どけ」です。こちらは群馬県の龍神酒造によるもので、すっきりした甘味とフルーティな香りが美味しいです。

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