梅雨入り前に「鳳凰山」

関東甲信越地方も先日、梅雨入りしてしまいましたね。今回はギリギリその前の週末に行った百名山「鳳凰山」のレポートです。

夜叉神駐車場から出発

「鳳凰山」には大きく2か所から登るイメージです。ひとつは「青木鉱泉登山口」、もうひとつは「夜叉神駐車場登山口」で、今回は夜叉神のほうを選びました。なぜかというと、今年最初の2000m級の三山を縦走するので日帰りではなく、薬師岳小屋に宿泊予約を入れたからです。青木鉱泉から登っても行けるのですが、展望が開けていないうえに急登だというので、今回は遠慮させていただきました。

ただ、夜叉神からだと薬師岳小屋まで6~7時間かかるということで、早めに東京を出発したのですが、中央道の集中工事の最終日の渋滞にブチ当たってしまい(最終日だからもう夜には終わっていると思っていました・・・)、12時には余裕で着いているはずが1時間余計にかかって駐車場には深夜1時に到着でした。

即仮眠に入って、起きたのは4時半、出発は5時半となりました。駐車場からは青空がのぞいており、これは最高の状態だと意気揚々と出発です。5月1日にクマの目撃情報があったと注意書きがありました。

夜叉神峠から見える白峰三山

1時間弱で夜叉神峠に到着すると、すばらしい景色が広がっていました。

右から、北岳、間ノ岳、農鳥岳の「白峰三山」です。快晴の青空をバックに写真が撮れました。この後は展望はあまりありませんでしたが、ところどころで見える「三山」に心を癒され、歩き続けることができました。

そして、それから2時間ほど歩き続けると、出ました残雪。たいしたことはないのですが、ほとんど雪道を歩いたことがなく、若干歩きにくいので下を向きながら歩かないといけませんでした。

その後雪道を2時間ほど歩き、目的地の薬師岳小屋に行く途中の南御室小屋に着いたのは10時20分。

小屋の方々がアフリカの楽器を演奏していたのですが、我々を迎えてくれたのかはわかりません(笑)

小休憩を取って、薬師岳小屋に向かいます。相変わらず雪が残っていたので1時間半かかり、小屋についたのは12時ちょっと前でした。休憩を都合40分くらい取っていたので、コースタイム約6時間といったところでしょうか。馴れない雪道で少々疲れていたのですが、せっかくなので、鳳凰三山を制覇すべく、荷物を預けてアタックザックのみで再出発しました。薬師岳に向かう途中で振り返って取った薬師岳小屋です。

ここで失敗したのは、昼食をきちんととってから出発すればよかったということです。小屋のご主人に三山往復で4時間半かかると言われ、5時までには帰ってきてほしいと念を押されたため、すぐに出発しても小屋に戻ってこられるのは4時半です。焦りの気持ちが生まれてしまい、水分とおにぎり2個を持ってすぐに出かけてしまったのです。

薬師岳まではほんの10分ほどで到着、鳳凰山最高峰の観音岳にも12時50分に着きました。

ちょっとハイペースだったかもしれません。これは余裕だなと思い、観音岳を下って地蔵岳に向かう途中で急に疲れがドッとやってきてしまいました。数歩登るだけで脈が上がります。昼食を摂らず、おにぎりもまだ食べていなかったのがよくなかったのだと思います。座るところもなく、少しずつ登っていったのですが、目の前に見えるのは岩ばかり。地蔵岳の頂上はすぐ近くに見えてコースタイムでは20分ほどで到着するはずですが、それがとても遠く感じ、後ろを振り向くと結構な角度で登らないと観音岳にも戻れません。自分の中で葛藤が続きましたが、ご主人の言葉が重くのしかかり、地蔵岳は断念して小屋に引き返しました。引き返す途中で撮った、右に見えるトンガリが地蔵岳山頂です。

なので、3分の2制覇なのですが、最高峰は抑えたということで、仮の1名山とさせてください。地蔵岳はまたの機会に制覇します。

それから小屋に戻り、1時間ドロのように眠り、缶ビールを2本空け、翌朝の日の出のために薬師岳山頂に再び登りました。ちょっと雲が多く、日の出は見られなかったのですが、富士山が頭を見せてくれていましたのでよかったです。

白峰三山は相変わらず美しい姿を見せてくれていました。

帰り道はまた、来た道を戻っていったのですが、雲がどんどん出てきて、白峰三山に勇気づけられることもなく、夜叉神峠でもまったく見られなくなっていたので、前日でよかったと思った次第です。

また、薬師岳小屋はとてもキレイで居心地もよく、オススメです。ご主人は注意喚起のためにアドバイスしてくれたので、自分に自信があれば三山制覇できたはずです。いろいろ勉強になった登山でした。

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